処刑無しエンドA

話し合いの結果、処刑は執り行われないことになった。父であるユークリウスが殺されたセレスティアですら、全員の説得に折れざるを得なかった。だが、当然のことながら疑念は残る。この中に本当に裏切るべくして裏切った者はいないのか……と。

翌日、レジスタンスの構成員の7割を動員して行われる大規模な捕虜解放作戦が開始された。10隻もの飛空艇で新人類の支配する土地へ降り立つ。だが……

「ダメです、セレスティア様……! 全方位囲まれています! 空にも、地上にも、逃げ場がありません……!」
「クソッ……!!」

セレスティアは拳を操縦桿に叩きつけた。
やはり真の裏切り者はいたんだ……!

セレスティアが悔やんでいるうちにも、10隻ある飛空艇のうち2隻がこちらに銃口を向けた。あれはリージェスと……ラインハルトの乗っている飛空艇だ……

「なんで……ラインハルト……」

セレスティアが現実を受け入れられぬ間にも、他の飛空艇は次々と撃ち落とされていく。そして、遂に残るはセレスティアの乗る飛空艇のみとなった。グレイシアも、レオナルドも、みんな死んだ。セレスティアが茫然としていると、通信が入った。

『セレスティア、聞こえるかな? 僕としては君を殺したくない。君としてもこれ以上犠牲は出したくないだろう? 降伏してくれ』

もはや選択肢などなかった。
セレスティアは飛空艇を着陸姿勢に入らせる指示を出した。飛空艇が緩やかに降り立っていく。そして、セレスティアが指揮する飛空艇に乗った459名全員が新人類側の捕虜となった。

その後、トップを一斉に失ったレジスタンスの残る約2,000人は、無謀な奪還作戦を行い全滅することになる。その日、人類の滅亡が確定した。

解説とあとがき