解説とあとがき

まずは、エンディングまで『人類最後のみなさまへ』を遊んでいただきありがとうございました。それぞれのキャラクターになりきり、物語をお楽しみいただけていれば幸いです。

勝利条件とミッションの達成

以下、全員の勝利条件とミッションが達成しているとされる状態をまとめて記載します。

1.セレスティア

勝利条件
黒幕をラインハルトと知る。

ミッション
・誰も独断で処刑しない。

2.リージェス

勝利条件
部下に居住区/西側を捜索させる。
または妻と娘の居場所を居住区/西側と特定。

ミッション
・セレスティアが新人類の血を引くと知る。

3.ラインハルト

勝利条件
処刑されていない。

ミッション
・ノアの一族が新人類の血を引くと知る。

4.グレイシア

勝利条件
黒幕をラインハルトと特定する。

ミッション
・セレスティアが新人類の血を引くことを知る。
・セレスティアが妊娠していることを知る。
・リージェスの脳内に爆弾があることと妻と娘が人質に取られていることを知る。
・ラインハルトが新人類だと知る。

5.レオナルド

勝利条件
黒幕をラインハルトと特定する。

ミッション
・セレスティアが新人類の血を引くと知る。
・リージェスの脳内に爆弾があることと妻と娘が人質に取られていることを知る。
・ラインハルトが新人類だと知る。

導線の解説

この物語の大きな焦点となるのは「実行犯は誰か」ということ。そして、その先に「共犯者や黒幕の存在はあるのか」を解き明かしていかなければなりません。

実行犯についてですが、セレスティアとラインハルトは実行日と思われる日にお互いのアリバイを証明することができます。なので、実行犯足り得るのは残りの3名となります。

まず凶器ですが、可能性があるのは全員で捜査可能な場所の居住区で見つかる【ノコギリとナイフ】かグレイシアとレオナルドが持つ【超振動ナイフ】です。この【超振動ナイフ】に関しては全員の共通情報として記載はありませんが、グレイシアとレオナルドはお互いにその存在を認知しており、ラインハルトは能力によってそれを看破できるため高い確率で議論に上がるかと思われます。その上で、グレイシアがユークリウスの遺体を見れば切断面が粗いことを知ることができ、おそらく【超振動ナイフ】は違うだろう、という話をすることができます。

もちろん凶器を知ることが出来ずとも情報はあります。訓練棟やグレイシアの記憶から、リージェスが誰もいない場所で1人になっていることや、グレイシアやレオナルドの特殊技能によってリージェスの脳内に何か異変があると知ることができます。レオナルドであれば、それが【爆発物】であることすら看破可能です。
これらの情報から、「おそらくリージェスが何か事情があってユークリウス殺害の実行犯となったのではないか」と推測することが可能かと思われます。

次に共犯者、または黒幕の存在ですが、これはレオナルドの特殊技能がリージェス&ラインハルトに当てられるのが最も単純です。リージェスの脳内には【爆発物】があり、ラインハルトは【謎のスイッチ】を隠し持っている。この2つを結びつけるのは困難ではないでしょう。

また、そうでなくてもリージェスの視点からは「実行日にユークリウスからセレスティアを引き離すことのできた人物」としてラインハルトが挙げられます。その他、グレイシアの特殊技能がラインハルトに当たれば、彼女自身しか持ち得ない研究成果から「新人類の特徴に近い性質を持った人物」と判断することが可能です。セレスティアからも弱くはありますが「通信機を手に取るラインハルトの姿」を確認できます。

最後に単独で妻と娘を見つけ出す、または居場所を特定しなければならないリージェスの勝利条件達成への導線です。最短と思われるのは、先に述べた内容からラインハルトが監視者(黒幕)であることを特定し、彼の住居のある居住区/北側を捜索の後、そこから得た情報で居住区/西側の捜索を行うことです。

仮にラインハルトが監視者(黒幕)であると気付いていなくとも、バザールと居住区/北側には居住区/西側でのゴミ集積所管理者の話や怪しい人物の目撃した人物の話を聞くことができます。問題は居住区/東側と南側での捜索ですが、ここではリージェス自身の目撃証言しかないため、それに気づくことが出来れば居住区/西側への情報がある場所へ能力を向けることができるでしょう。

あとがき

ゲーム全体を通して2回までとなる特殊技能の使いどころが非常に重要となる今作ですが、レオナルドに関して言えば、その能力はエンディングさえ左右します。

ラインハルトが処刑される際、レオナルドの能力がラインハルトに当たっていればリージェスの命を救うことが可能です(勝利条件には関係しません)。

彼のみが能力によって知り得た【謎のスイッチ】という情報を持って、彼だけが一歩先に動くことができるのです。全体を通してちょっと残念な子感が滲み出る彼ですが、大切な時だけ頑張れるなんてちょっとカッコよくありませんか?(某『鬼滅の刃』の善逸くんみたいな笑)

さらにさらに、グレイシア処刑エンドとなった時にレオナルドは息絶えた彼女を連れて1人新人類のもとへと降ります。それも全ては彼女を想うがゆえ。決して報われない想いではありますが、彼は本当に一途で可愛らしい子なんです(グレイシアにはかなり鬱陶しく思われていますが……)。そして遠い未来で、レオナルドは新人類から奪った科学力を使い自分以外の全てを滅ぼすでしょう。彼はグレイシアと2人きりの世界を作り上げるのです。

他にも、グレイシアの能力がセレスティアに向けられれば、彼女が妊娠の最初期段階であることがわかりました。セレスティアの能力がリージェスに向けられれば、彼に頭を撫でられたグレイシアの嬉しそうな姿を見ることができます。また、全体捜査で居住区に、セレスティアがレオナルドにそれぞれ能力を向けることで、グレイシアの家の前で健気に待ち続けるレオナルドのことを知ることができました。

ちなみに、この作品は『アカメが斬る』を読みながら考えました。この世界でたった7,000人でレジスタンスを続けられるのも、帝具(人知を超えた武器)みたいなものがあったのかも……? とか想像しながら『アカメが斬る』という作品にも手を出してみていただければ幸いです。

もしこのマーダーミステリーを気に入っていただけましたら「#人類最後のみなさまへ」と付けてツイートなどしていただければ幸いです。必死になってエゴサします笑