グレイシア処刑エンド

話し合いの結果、グレイシアが処刑されることになった。グレイシアは「違う!」と叫び続けている。だが、セレスティアは処刑用の拳銃を握り近づいていき、躊躇いなくその引き金を引いた。

グレイシアの腕がダランと垂れ下がり、動かなくなる。レオナルドが嗚咽を漏らしながら彼女の亡骸へと近づいていく。そして、体に血がつくのも厭わず彼女を抱え、部屋から立ち去っていった。

その後、レオナルドの姿を見たものはレジスタンス内にはいない。グレイシアとレオナルドのいなくなった後には新たに医療班と科学班の有能な人物が据えられた。

数ヶ月後、新人類代表アーシュ・ウルゴアの前に、外套に身を包んだ1人の男が現れた。

「ふーん? それで? 僕らも嫌いだけど旧人類も嫌いだから、アイツらを裏切ってこっちに来たんだ。へぇ〜」
「俺は人類側でも屈指の科学者だった。雇い入れて損はしないはずだ」
「うんうん、良いよー。君の口車に乗ってあげるよん。ボクも使えるヤツは何人居たっていいんだから〜」

男は内心ほくそ笑んだ。
新人類が研究しているものの中には、死者を蘇らせるような人知を超えた技術もあるという。コイツらの技術力を手に入れて、いずれ彼女を蘇らせてやる……。そんな彼の心を読み取り、アーシュ・ウルゴアは微笑んだ。

解説とあとがき