ラインハルト(21)

ラインハルト(21)を選ばれた方のみお進みください。

あなたは黒幕だ。

あなたは新人類代表アーシュ・ウルゴアの指令を受けて7年前の捕虜奪還作戦時からレジスタンスに密偵として潜入している新人類だ。 この事実は誰にも話してはならない。また、あなたには新人類が持つ【超感覚】の1つ、3km先でも鮮明に見ることができる千里眼の能力が備わっている。

現レジスタンスの幹部は2年前に前任者達が戦火に巻き込まれ死亡した際に就任した。あなたと他の4人が出会ったのはその時であり、それ以前からあなたと面識があるメンバーはいない。

あなたはレジスタンス内で作戦指揮を担当する参謀役の幹部だ。もちろん、レジスタンス内での仕事には手を抜いていない。そうすることにより信頼を勝ち得て、より確実に旧人類を淘汰できるように準備を進めておくのがあなたの仕事だからだ。あなたはその仕事ぶりと冷静さを正当に評価され、積み上げた信頼によって幹部の地位まで登り詰めることができた。

あなたは、1年程前からレジスタンス幹部のリーダー格セレスティアと恋仲にある。これも本来は新人類側からの指示であり、彼女に愛情を抱かせ、子供の1つでも孕ませるなどして傀儡にすることが目的だった。

しかし、これはあなたにとっての誤算だが、気がつけばあなたは本当にセレスティアのことを愛してしまっていた。新人類側が旧人類を淘汰したとしても、セレスティア1人だけは守りたいと思ってしまっている自分がいた。そばにいることによって、勢力とは全く関係なく彼女の強さに触れてそれを愛しいと思ってしまったのだ。

もちろん、それ以外の旧人類には欠片ほどの愛情もない。たとえ、彼女の父であるユークリウス・ノアであろうともあなたは羽虫のように殺せるだろう。あなたが守りたいのはセレスティアただ1人だ。彼女と恋仲であることは、未だ幹部メンバーには誰にも話していない。

つい2週間ほど前、【通信機】に、アーシュ・ウルゴアから連絡が入った。そこで話された指令の内容は「レジスタンス幹部の1人、リージェスの妻と娘を誘拐し、それを材料として彼を傀儡とせよ」というものだった。

そして、あなたは戦線に赴いているリージェスの妻と娘を居住区/東側にある彼の自宅から誘拐し、アーシュから送られてきた【注射器】とあなたが書いた指示書を妻と娘の写真と共に彼の自宅へ置いた。注射器の溶液内には毛細血管も通り抜けられるほどのナノ爆弾が入っており、これは注射された後血管内を通って脳へと到達し、スイッチ1つで標的の脳を破壊、即座に死に至らしめることができるというものだ。そして、その【ナノ爆弾のスイッチ】はあなたが持っている。

その後、戦線から戻ってきたリージェスに通信機を通して指示を出す。その際、あなたは基地の窓から千里眼を使ってリージェスの様子を確認していた。
通信機を取った時点で注射器を使えとの指示に従ってもらえていないようだったので、その点も念押しした。そこまで終えて、「あとはこちらの代表と連絡を取り合うように」と言い通信を切る。これから彼はあなたの協力者として行動することになるだろう。また、あなたには実行の難しいリスクの高い指令を出されるかもしれない。そして、それに従えない場合はあなたの手元にあるスイッチで彼を処分するのだ。

あなたは自分の役割を理解している。今後は実行役を彼に任せ、あなたは監視やサポートに回ることだろう。あなたは一仕事を終えてふぅ、とため息を吐いた。そして、その後リージェスの妻と娘を処分した。もはやこの旧人類2人はあなたにとっての不要なリスクでしかないからだ。2人を処分し、居住区の西端にあるゴミ集積所へ死体を遺棄した。そして北地区にある自宅に戻ったあなたはコーヒーを入れゆったりと寛いだ。

一昨日の行動

この日、幹部メンバーは朝から全員が基地内にある幹部会議室に集まっていた。そこで話し合われたのは、捕虜となっている人類の解放作戦。決行は3日後だ。昼まで続いた会議を終え、それぞれが持ち場へ戻っていく。あなたも自らがトップを務める基地内の情報局へと向かった。

しばらく経ってから、あなたの通信機にアーシュから連絡が入った。どうやら、リージェスから捕虜解放作戦のことを聞いたらしい。そして、アーシュは「リージェスにレジスタンス代表ユークリウス・ノアの殺害を命じた」と言い出した。それを聞いたあなたは「遂に来たか」と思った。これは前々から予想されたことだ。リージェスを傀儡化したのも、おそらくはこのため。

アーシュからあなたはユークリウス殺害のために渡された指令は2つだった。1つはユークリウスの娘であるセレスティアを、彼らの自宅である地下シェルターから引き離すこと。2つ目は【アーシュの言葉を記した手紙】を実行役のリージェスに渡すことだった。

夕方になり、あなたは手紙を用意してリージェスの自宅へと向かった。彼はこの時間まだ基地内の訓練所にいるだろう。そしてアーシュの言葉を記した手紙と、「決行は明日。昼に代表のいる地下シェルターへ向かえ」と書いた指令書を置いた。明日、リージェスはユークリウスを殺すだろう。これも全ては新人類の勝利のために。

昨日の行動

あなたは朝からセレスティアと連絡を取り、バザールへ来ていた。明日は作戦前日で動けないだろう。明後日は作戦決行の日だ。それを迎えてしまえばお互いに生きて戻れるかはわからない。そう言って彼女を誘った。リージェスがユークリウス殺害を実行するであろう時間に間に合うように。

作戦が裏にあるとはいえ、彼女と過ごすのは楽しかった。新人類にとって旧人類は敵対勢力であり劣等種だ。その認識はあなたにとっても例外ではない。バザールで働く大人たちや、駆け回る子供たちを見ても何も思わない。だが、それを眺めてやさしげな表情を見せる彼女はとても魅力的に見えた。もし彼女が自分と同じ新人類であったなら、もっと良い関係を築けたのかもしれない。もし新人類と旧人類が和解できていたのなら……
いや、この思考はよくない。新人類代表のアーシュは心の声を聴く【超感覚】を持っている。今まで、彼女の手によって何人の共生派が思想犯として処刑されたか、忘れる訳にはいかない。

夜、別れ際にあなたはセレスティアへ【御守りの首飾り】を渡した。バザールで彼女と会う前に買っていたものだ。明後日の作戦が無事に終わり、2人とも生きて帰ってこられるようにと。これ密偵としての使命など関係ない、偽らざるあなたの本心だった。それを彼女の首にかけ、お別れのキスをして別れた。未来がどうなっていたとしても、せめて彼女だけは……

今日の行動

あなたが基地内の幹部会議室に訪れると、そこには既にグレイシアとレオナルドがいた。そして、円卓の上にはユークリウスの死体が入っているであろう箱が未開封のまま置かれている。聞けば、グレイシアがここまで運んできたらしい。その場でレオナルドが爆発物でないことも確認していたようだからと、この場に持ってきたそうだ。

そして少し遅れてリージェスとセレスティアもやってきた。全員が揃ったところで、手紙に書かれていた「必ず幹部全員で開けてください」の言葉を律儀に守り、セレスティアが手紙を読み上げながら箱を開いていく。

「ハローハロー、旧人類のみなさま、いかがお過ごしですか?」

アーシュが好んで使う調子はずれの挨拶と共に箱が開かれ、ユークリウスの死体が現れる。
メンバーは息を呑んだ。セレスティアは父の死体を見て崩れ落ちた。あなたは心の中で彼女に謝罪した。しかし、それも全ては新人類のより良い未来のためだ。

「絶対に許さない…!!」

セレスティアの叫びが、部屋の中に響いた。

あなたの持ち物

ナノ爆弾のスイッチ

あなたはこれにより、リージェスが余計なことを話せば処分することができる。

強靭な肉体

あなた達新人類は旧人類の優秀な戦士に匹敵する肉体を平均的に備えている。医療的な装置で見られれば、参謀という頭脳職にいるあなたが何故強靭な肉体を備えているのか怪しまれる可能性もあるだろう。

あなたの住居

あなたは居住区/北側に住んでいる。

あなたしか持たない情報

つい先日のことだ。レジスタンスの活動中に新人類の遺体が比較的綺麗な状態で手に入った。あなたは医療班の数人と共にそれを解体・分析を行った。その結果、新人類の平均的な身体能力は遺伝的に人類側の戦闘員に匹敵するようだ。この研究の成果は未だまとまっておらず、幹部会でも共有していない。

勝利条件

・処刑されない。

ミッション

・新人類側のスパイと知られない。
・セレスティアと自分以外を処刑させる。
・ノアの一族の秘密を探る。
(※あなたには常に旧人類レジスタンスを瓦解させるための情報を集めよとの命が下っている。トップたるノアの一族の秘密を探るのが1番だろう)
・リージェスが秘密を話さないかを監視する。
(※もし話していたことがわかった場合、彼が裏切り者として処刑されるか否かに関わらずあなたがエンディング時に殺すことができる。また、あなたが処刑される場合もエンディング時にリージェスを処分できるだろう。あなたにとって恐れるべきなのは、彼が家族の死を理解し自らの死も厭わずあなたを断罪しようと動くことだ)

特殊技能

超感覚:千里眼

あなたは彼らが隠し持っているものを全て暴くことができるだろう。この技能を使うのには体力を消耗する。1日に2回が限度だ。
だが、この技能はあなたの武器であると共に、あなたが新人類であることの証左だ。重要な情報を手に入れることも必要だが、その出所がこの能力であると知られてはならない。

セレスティアを視る リージェスを視る グレイシアを視る レオナルドを視る 全員の共通情報へ 全員で操作可能な場所へ